2016年8月3日水曜日

書籍「Traditional Music Theory for Contemporary Musician」について

伝統的な音楽理論を、コンテンポラリーなミュージシャンに提供する書籍『Traditional Music Theory for Contemporary Musician』は11月出版予定です。

Neralt 著「Traditional Music Theory for Contemporary Musician」は、現代の音楽家に対して、ジャズやソウルの演奏家といった過去の音楽家が持っていた、もしくは使用していた「伝統的な音楽の知識=音楽理論」を提供します。この伝統的な音楽的知識は、単に過去の知識ではなく、現在の音楽家にとっても価値のあるものであり、未来の創作につなげることができます。

想定する読者は、ジャズやソウルといったブラックミュージックに対するリスペクトを持ちサンプリングカルチャーに精通したトラックメーカー、シンセサイザーやドラムマシンといったエレクトロニクスを活用し同時にメロディアスな要素を取り入れているトラックメーカー、また最新のDAWを活用してポピュラーミュージックをダイレクトに市場に提供している作曲家です。

明確に音楽的な課題があり、その解決のためにスケールやコードといった伝統的な技術が必要だ、という人のための内容にしたいと思っています。

現代の音楽制作においては、様々なテクノロジーがサポートしてくれます。しかしどこまでテクノロジーが発展しても、伝統的な音楽に関する知識が必要になる瞬間があることを、皆さんは知っておられると思います。

一般的な音楽理論に関する書籍は、あまりに伝統的すぎるか、もしくはあまりに簡略化されすぎています。この問題点をクリアーし、現代にフィットした内容のあるものにしたいと考えています。

あまりに伝統的すぎる書籍では、未だに「ハ長調」、「属7和音」といった現代にフィットしない表記や、「平行5度の禁止」といった現代の様式になじまない規則が掲げられています。

また、あまりに簡略された書籍では、原則的で難解な部分を避けてしまっているため、雰囲気は伝わるものの、本格的に創作したい人間にとっては情報が不足しています。

本書は、現代にフィットした表記、内容です。かつ「音程」、「和音」、「音階」といった初心者向けの本が避けているが、とても重要な箇所を、徹底的にマスターし、実際の創作に使うための内容です。

このブログは『Traditional Music Theory for Contemporary Musician』に関する情報の発信と、読者の皆様からフィードバックを頂きコンテンツ改善をするためのツールとして運営していきます。想定する200ページのうち約50% が出来上がっていますが、よりわかりやすく、より実践的な内容とするため、皆様の協力を頂きたいと思っています。

本書に強い興味をもっていただけた方、また今後の改善にご協力いただける方は、ぜひご連絡をお願いいたします。

Email:musictheoryneralt@gmail.com
twitter:@MusicTheoryNera

皆さんの音楽活動が良い方向に向かいますように。

2014年9月17日水曜日

どうしたらメロディを作れるのか。

音楽理論、もしくは作曲の勉強をする人にとっての一番の課題は、恐らくメロディをつくることです。

それを知りたいと思う人が、音楽理論や作曲の本のコーナーにいらっしゃると思います。

私への質問でもこれが一番多いので、なんとか最小限の説明で伝えたいと思い、本書でも1章を割いてがんばっています。

しかし、悪戦苦闘し出た結論は、やはり基礎をみっちりやっていただくしかない、ということです。

基礎といってもそんなには多くなくて、具体的には「ダイアトニックスケール」と「ダイアトニックコード」について学んでいただければ、それで約8割です。これで巷に溢れている「作曲を学ぼう」の内容以上のことができるようになります。

「ダイアトニックスケール」と「ダイアトニックコード」にを学ぶためには、音程と和音の知識が必要です。それがあれば、一瞬でわかります。

ちなみに、本書のトライアルを実際のレッスンを通して行ったところ、以下のような時間がかかることがわかりました。

音程  7時間
和音  5時間
計  12時間

この時間が多いか少ないかは個人差があると思いますが、音楽を継続してきた人なら、さほど長い時間ではないと思います。恐らくこの問題について検索してきた時間を足したならば、優に20時間はこえるのではないでしょうか。

本書で書かれていることは別に新しいことは、ほぼありません。ネットで検索すればわかることです。しかし、意外と全てがまとまっているところはないし、また使えるようになるまでの練習がありません。

本書では練習問題に多くの紙面を割いています。答えもあります。基礎的な技術を徹底的に訓練してもらうことこそが、結局のところ最短ルートであると考えています。

「Traditional Music Theory for Contemporary Musician」は、11月にPDFダウンロード販売を開始する予定です。



2014年9月14日日曜日

本書は、現役で活動するミュージシャンの要望に応えて書かれました。

本書は、現役で活動するミュージシャンの要望に応える形で執筆が始まりました。ですから、音楽活動を既におこなっているが、音楽的な疑問がある人の期待に応えることの出来る本になっていると思います。

私には、音楽理論に関する質問が、同じフィールドで活動するミュージシャンからよくきます。フィールドというのは主に、ロックバンド、トラックメーカー、DJです。

私の仲間が音楽的知識がないというわけでは決してありません。私の仲間は皆とても優秀な音楽家で、年間に何十本もライブをしていますし、曲もつくり、CDをリリース人間がほとんどです。

それでも、和音や音程について基礎的なスキルが不足している、と真摯に感じる人から質問がよく来ます。そしてそのような課題に説明をしていました。

彼らはいくつかの教則本を読もうとチャレンジしては、ある種のつまずきを感じて挫折していますが、既に音楽のことを熟知しているので、対面で説明すると瞬時に理解してくれます。

結局のところ、既存の本がミュージシャンにあまり受け入れられないのは、書かれている内容が、実際に即していない説明が多いこと、現代のミュージシャンのためのことを考えて書かれていないからではないかと私は思います。

実際に即していないというのは例えば、あまりに煩雑な音程の説明とか、よく使われるコード進行に関して説明がないとか、定義ばかりで実際に何をすればいいのかわからない、といったことがあげられます。

また、ミュージシャンのことを考えられていないというのは、定義の説明が全てで、実際に使えるようになるまでの練習問題が不足している、という点です。

ですから、本書で大切にしているのは以下のようなことになります。

1)現代の音楽家が必要な最小限な内容にとどめる
2)その内容が使えるようになるための練習問題を多く提供する
3)いつ使うのか、ということを明言する

例えば、以下の図表は、コードの練習問題です。これによって、あやふやになっていたコードの構成音を完全に使える状態にします。コードの仕組みははっきりいて簡単です。ですが、使えるようになるというのはまた別の段階です。練習をこなさねばなりません。本書はこの点を特に重要視し、大量の練習問題を用意しています。


本書は大きく分けて二つのセクションに分けることができます。

前半が学習と訓練で、後半が実践と分析です。

まず基礎的な概念であるインターバル、コード、ダイアトニックの学習と訓練をおこない、そして後半で、実際の楽曲のどこで使えるのか、実際の楽曲でどのように使われているのかを分析します。

「Traditional Music Theory for Contemporary Musician」は、11月にPDFダウンロード販売を開始する予定です。

1     Knowledge is freedom 8
1.1     “Knowledge is freedom and ignorance is slavery” 8
1.2     Master What? Forget What? 13
1.3      本書の方針 16
2      基礎 18
2.1     Pitch 音高 18
2.2     Staff 譜表 20
2.3     Major Scale 長音階 Minor Scale 短音階 21
2.4     Key 調 and Key Signatures 調号 (Major) 26
2.5     Minor Scale 短音階 30
2.6     Minor Key Signature 短調の調号 32
2.7     Syllable Number 34
2.8     Interval 音程 37
3     Chord 和音 40
3.1     Triad 三和音 40
3.2     Seventh Chord セブンスコード 44
3.3     Chord Quality コードクオリティ 45
3.4     Column 1 46
3.5     Inversion of Chords コードの転回形 52
3.6     Sus4 Chord and Slash Chord 56
4     Diatonic ダイアトニック 58
4.1     Diatonic Triad and Diatonic Seventh Chord 59
4.2     Diatonic Chart ダイアトニックチャート 62
4.3     Diatonic Triad and Diatonic Seventh Chord 66
4.4     Chord Function and Basic Chord Progression 70
5     Practice, Practice, Practice 72
5.1     12 tone 72
5.2     Major 3rd 78
5.3     Above and Below 82
5.4     Minor 3rd 85
5.5     Major Triad and Minor Triad 88
5.6     Perfect 5th 94
5.7     Column 2 102
6     Practice, Practice 2 104
6.1     Perfect 4th 104
6.2     Diminished Triad / Minor Flatted 5th Chord 112
6.3     Augmented Triad / Augmented 5th 119
6.4     7th 123
6.5     6th 127
6.6     Interval まとめ 129
7     7th Chord 133
7.1     How 7th Chords is designed 133
7.2     Dominant 7th Chord 137
7.3     Major 7th Chord 137
7.4     Minor 7th Chord 138
7.5     Minor Major Chord 138
7.6     Diminished 7th Chord 138
7.7     Half-Diminished 7th Chord 139
7.8     Suspended 4h Chord 140
8     Practice to Practice 3 7th Chord 141
9     PRACTICE the Diatonic Charts 147
10     Chord Progression 147
10.1     Dominant Motion 147
10.2     Other Common Progression 147
10.3     Modal Inter Change 147
11     Melody Line 147
11.1     Diatonic Scale 147
11.2     Pentatonic Scale 147
11.3     Chord Tone 147
12     Making Your Music 148
12.1     Funk 148
12.2     Soul 148
12.3     Sampling Music 148
12.4     148

12.5     Need Your IDEA!!!! 148